エアコンガスクリーニングって本当に効果あるの?初心者向けにやさしく解説!

車のメンテナンス

最近「エアコンの冷えがイマイチ…」と感じていませんか?
そんなときに提案されることがあるのが「エアコンガスクリーニング」。

でもこれってけっこう高額なんですよね。
「本当に効果あるの?」「無駄にならないかな?」と不安になるのも無理はありません。

この記事では、「エアコンガスクリーニングって必要?」「何をしているの?」「やっても意味がないケースは?」「どんな人におすすめ」といった疑問に、車に詳しくない方でもわかるようにやさしく解説していきます。

エアコンガスクリーニングが必要な訳は?

車のエアコンは、エアコンガス(冷媒)が配管の中を循環することで冷たい風を作り出しています
このガスは、基本的には減らないように設計されていますが、実際には長年の使用や走行中の振動などが原因で、配管のつなぎ目から少しずつ漏れてしまうことがあります

ガスが少なくなってくると、冷却効率が下がって、エアコンから冷たい風が出にくくなるという不調が起きます。
さらにガスが抜けていくと、配管内に空気が入り込み、内部で結露が発生して水分がたまるようになります。
この水分が原因で配管が腐食したり、不純物が発生したりして、トラブルの元になることもあるんです。

こうしたトラブルを防ぐためにも、エアコンガスクリーニングは定期的に行うのがおすすめです。

エアコンガスクリーニングって結局何をしているの?

エアコンガスクリーニングでは、エアコンの配管の中を一度リセットして、冷えを改善するための作業を行います。
具体的には、次のような流れで進めていきます。

  1. 古いエアコンガスをすべて回収し、その中に含まれている水分やゴミなどの不純物をきれいに取りのぞきます。
  2. 「真空引き(しんくうびき)」という作業を行い、配管の中を真空状態にして、入り込んだ空気や湿気をしっかり抜き取ります。
  3. 必要であれば、エアコンオイルを補充したり、エアコン性能をサポートする添加剤を入れることもあります。
  4. 最後に、クリーニングされたガスを元に戻し、不足している分は新しいガスを適正な量だけ補充します。

この一連の作業によって、エアコン内部がクリーンな状態に戻り、冷却性能の回復が期待できるのです。

やっても意味がないケースとは?

注意してほしいのは、すべての「エアコンが冷えない」症状にガスクリーニングが効くわけではないということです。
中には、別の原因で冷えが悪くなっている場合もあり、そういったケースではクリーニングをしても効果が出ないことがあります。

例えば、次のようなケースでは注意が必要です:

  • エアコンのコンプレッサーが故障している場合
     → 冷媒を圧縮する役割の部品なので、壊れるとそもそも冷えません。
  • ガスが漏れていて、ほとんど空っぽの状態になっている場合
     → ガスを補充してもすぐに抜けてしまい、根本的な改善にはなりません。まずは漏れの修理が必要です。
  • 風自体は冷たいけど、風量が弱いと感じる場合
     → この場合は、フィルターやエバポレーターの詰まり、ブロアモーターの不具合などが原因になっていることがあります。
  • エキスパンションバルブの詰まり
     → ガスの流れを調整する部品が詰まっていると、冷媒がうまく循環せず、冷却効果が落ちてしまいます。

こうした場合は、エアコンガスクリーニングよりも修理や部品交換が必要になります。

心配なときは、無理にクリーニングを受けるのではなく、事前にスタッフに診断してもらうことをおすすめします。

どんな人にエアコンガスクリーニングがおすすめ?

「本当に自分の車に必要なのかな?」と迷っている方も多いと思います。
以下のような症状や状況が当てはまる場合は、エアコンガスクリーニングを検討してみる価値があります。

  • 冷たい風は出るけれど、以前よりエアコンの冷えが悪くなったと感じる
  • エアコンを「MAX」にしても、冷えるまでに時間がかかる
  • 中古車を買ってから一度もエアコンの整備をしていない
  • 長距離運転が多い、または年数が経っている車に乗っている
  • 以前ガス補充をしたけれど、また冷えが悪くなってきた

こういった場合、配管の中に空気や水分、不純物がたまって冷却効率が落ちている可能性があります。
エアコンガスクリーニングで一度リフレッシュしてあげると、冷えが改善することもありますよ。

どこでできる?費用はいくらかかる?

エアコンガスクリーニングは、専用の機械を使って行う作業です。
この機械は高価なため、どこのお店でもできるというわけではありません

作業ができるのは、主に以下のようなところです:

  • カー用品店(オートバックス、イエローハットなど)
  • ガソリンスタンド(整備設備のある店舗)
  • ディーラー

特に大型のカーショップや設備の整った整備工場なら、取り扱っていることが多いですが、
小規模なショップや町の整備工場では対応していない場合もあるので、事前に確認するのが安心です。

また、費用は使われているエアコンガスの種類によって変わります

  • R134a(HFC)(主に少し前の国産車など):8,000円〜12,000円程度
  • HFO-1234yf(最近の新しい車に使われているガス):15,000円〜30,000円程度が目安です。

最近の新車に使用されているガスは、環境にやさしい新しい冷媒として普及が進んでいますが、ガスそのものが高価なため、費用もやや高めになります。

まとめ|冷えとトラブル予防、両方に効くエアコンガスクリーニング

最近は猛暑日が続いていて、エアコンの効きが悪いと車に乗るのもためらってしまいますよね。
私も、「もう暑すぎて乗りたくない…」と思ったことが何度もあります。

実は私の車も、去年に比べて冷えが悪くなってきた気がしたので、久しぶりにエアコンガスクリーニングをしてみました。
前回の整備から2年間、ガスのメンテナンスはノータッチだったこともあり、作業後の報告書には「冷媒が規定量より100グラム少ない」と印字されていました。

クリーニング後は、エアコンがしっかり効くようになって、今では猛暑日の運転も快適そのもの。移動中のストレスがぐっと減りました。

エアコンガスクリーニングは、冷えの改善だけでなく、エアコン内部のトラブル予防にもつながるメンテナンスです。
配管の中にたまった水分や不純物が、部品の詰まりや故障の原因になることもあるので、日ごろのケアがとても大事です。

エアコンの修理は高額になるケースも多いので、トラブルになる前に、定期的なガスクリーニングで予防しておくことが安心につながりますよ。

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