初心者でも簡単!空気圧チェックのやり方と頻度をやさしく解説

車のメンテナンス

空気圧不足がなぜ危ない?

タイヤの空気圧が少ないと、**燃費が悪くなる・タイヤが偏ってすり減る(変摩耗)**など、さまざまな悪影響があります。
しかし、中でも特に気を付けたいのが「スタンディングウェーブ現象」です。

空気圧が低いまま走行すると、タイヤが大きくたわみ、走行中にタイヤの表面が波打つような状態になります。これがスタンディングウェーブ現象で、内部温度が急激に上昇してしまうのです。

JAFが行った実験では、**空気圧が適正値の半分の状態で高速走行を続けると、タイヤ表面温度が100℃を超えてバースト(破裂)**に至ったとのこと。一方、適正空気圧であれば同じ速度でも温度は60℃程度で安定していました。

特に夏場は、路面温度も高く、タイヤのゴムも劣化しやすい季節。空気圧不足と劣化が重なると、バーストやパンクのリスクが一気に高まるため、要注意です。

パンクの時はこちらの記事→「車のタイヤがパンク!考えられる原因5つと正しい対処法をやさしく解説


空気圧は月1回が基本。でも、こんな時はもっとこまめに!

一般的に、タイヤの空気圧は「月に1回」のチェックが推奨されています。ですが、次のようなシーンでは、よりこまめな点検を行うことで安全性がグッと高まります。

長距離ドライブの前

スタンディングウェーブ現象は、タイヤの空気圧が低い状態で高速走行を続けたときに起こりやすくなる現象です。

高速道路では走行速度が高いため、タイヤにかかる負荷が増大し、たわみも大きくなります。
この状態が続くと、タイヤの表面が波打つように変形し、発熱・ゴムの損傷・最悪バースト(破裂)につながるリスクが一気に高まります。

だからこそ、高速道路に乗る前の空気圧チェックはマスト
特に長距離を走る予定があるなら、出発前に空気圧を確認しておくことで、事故のリスクをぐっと減らすことができます。

気温差が大きい日(寒暖差で空気圧が変動)

外気温が変化すると、タイヤ内の空気も「膨張」や「収縮」をします。
例えば、気温が10℃上がると空気圧も約10kPa上昇すると言われており、これはタイヤにとって見逃せない変化です。

特に夏場は、朝と昼での気温差が激しい日が多く、空気圧の変動も大きくなりがちです。
「昨日チェックしたから大丈夫」と思っていても、実は気温の変化で空気圧がズレてしまっていることも珍しくありません。

たとえば、真夏の日中に空気圧を“指定通り”にセットしてしまうと、夜間に気温が下がったときには指定値を下回ってしまうケースもあります。
これは、熱によってタイヤ内の空気が膨張していたためで、正確な空気圧ではなかったということになります

そのため、空気圧をチェック・調整するのは「タイヤが冷えている朝イチの時間帯」がベスト
ドライブの直後や、炎天下に駐車した直後など、タイヤが温まっている状態では正しい数値が測れません。

空気圧チェックのやり方

まずはガソリンスタンドで店員さんにお願いしてみよう

最初の一歩として一番おすすめなのが、ガソリンスタンドの店員さんに声をかけて空気圧チェックをお願いする方法です。
セルフ式スタンドでも、タイヤ販売をしているお店なら無料でチェックしてくれるところがほとんどです。

店員さんに「空気圧、見てもらえますか?」と聞くだけでOK!

しかも、その場で実際の作業が見られるので、エアゲージの使い方や空気圧の目安などが自然とわかってくるのもメリットです。
丁寧な店員さんなら、

  • 適正空気圧の見方(どこを見ればいいの?)
  • エアゲージの使い方
    なども親切に教えてくれることがあるので、気になったことは気軽に聞いてみるのがおすすめです。

「最初はプロに頼って、だんだん自分でできるようになる」そんな第一歩として、ぜひ活用してみてください。

適正空気圧を知る【車に貼ってあるラベルを見る】

空気を入れる前に、ご自身の愛車にとっての「適正空気圧」を知る必要があります。
多くの場合、運転席のドアを開けた内側か、給油口のフタの裏にシールで記載されています。

自分でやってみたい人向け【空気入れの基本の使い方】

もし「自分でやってみようかな」と思ったら、以下の手順でできます。

  1. エアバルブのキャップを外す(写真1)
    →左に回せば簡単に外せます。
  2. エアゲージ(空気入れ)をタイヤのバルブに差し込む(写真3)
     →「シュッ」と空気の音がするのは正常です
  3. 表示された数値を確認(写真4)
     → ラベルで確認した適正空気圧になるように調整。

ガソリンスタンドの空気入れは、数値をセットすれば自動で止まるタイプも多いので、初めての人でも扱いやすくなっています。

まとめ|空気圧チェックは“命を守る習慣”です

タイヤの空気圧は、燃費や寿命だけでなく、走行中の安全性に大きく関わる大切なポイントです。

特に怖いのは、空気圧不足によって引き起こされるスタンディングウェーブ現象。高速走行時にタイヤが異常加熱し、バーストに繋がる可能性があります。
JAFのテスト結果や整備データからも、空気圧不足は多くのドライバーにとって身近なリスクだと分かります。

こうしたリスクを防ぐためにも、空気圧は月に1回を目安にチェックし、長距離走行前や気温差の大きい日には、よりこまめな点検が安心です。
不安なときややり方が分からないときは、ガソリンスタンドでスタッフに「空気圧チェックをお願いできますか」と声をかけてみてください。セルフ式のスタンドでも快く対応してくれるところが多く、説明を受けながらチェック作業を見られるので、自分でできるようになるきっかけにもなります。

ちょっとの意識が、大きなトラブルを防ぎます。
次の給油のついでに、空気圧チェックもぜひ忘れずに!

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