「タイヤがパンクした!」なんてトラブル、できれば避けたいですよね。でも実は、パンクの原因はひとつじゃありません。
クギが刺さったり、空気がじわじわ抜けたり、経年劣化でバーストしたり…。
この記事では、パンクのタイプ別の原因と、それぞれの正しい対処法を初心者にもわかりやすく解説します!
いざというときに慌てないためにも、ぜひ最後まで読んで安心ドライブの準備をしておきましょう。
パンクの原因は1つじゃない!タイプ別に詳しく解説します
パンクと聞くと「タイヤに穴が空くこと」と思いがちですが、実は様々な原因・症状があります。それぞれのケースに合った対応を知っておけば、いざというときも冷静に判断できます。
走行中に釘などの異物が刺さるタイプ
道路に落ちていたクギやビスなどがタイヤに刺さり、そのまま走ってしまうことがあります。このとき、タイヤの回転に合わせて「カツ…カツ…」という異音が周期的に聞こえることがあります。普段と違う音がしたら、タイヤに異物が刺さっている可能性を疑ってください。
⚠ ここで絶対にやってはいけないのが、“異物を自分で抜くこと”です。
なぜなら、刺さっている異物が空気の漏れを防いでくれている場合が多く、抜いた瞬間に一気に空気が抜けてしまう危険があるからです。
どうすればいいの?対処法はこちら!
- タイヤがまだ普通に見える(空気が抜けきってない)場合
→ そのまま異物には触れず、すぐに近くのガソリンスタンドや車屋さんへ向かいましょう! - すでにタイヤがつぶれていたり、たわんでいる場合
→ 絶対に無理に走っちゃダメです!
そのまま走るとタイヤはもちろんホイールまで傷んでしまいます。
JAFや自動車保険のロードサービスを呼んで、対応してもらいましょう。
縁石などにぶつけて一気に空気が抜けたタイプ
タイヤの側面(サイドウォール)はとても薄くデリケートな部分です。縁石などに勢いよくぶつけてしまうと、そこから裂けて一気に空気が抜けることがあります。
この場合、残念ながら修理は不可能です。スペアタイヤに交換するか、ロードサービスを呼ぶ対応になります。そしてタイヤは新品に交換することをおすすめします。
スローパンク(空気がじわじわ抜ける)
タイヤに小さな穴が空いていて、数日〜数週間かけてじわじわと空気が抜ける「スローパンク」もよくある症状です。これは緊急性は低いですが、毎週空気圧を補充しなければいけないなど、じわじわと面倒な存在になります。
穴は針で刺したように小さく、見つけるのもかなり難しいです。正直、私たち整備のプロでも発見に時間がかかることがあります。
「最近、毎週タイヤの空気を補充してるな…」と感じたら、スローパンクを疑って点検を依頼してみましょう。
バルブの劣化による空気漏れ
タイヤに空気を入れる「バルブ」も、実はゴム製のため経年劣化します。
5年以上経過したタイヤでは、ゴムバルブのゴム自体が劣化して硬くなっており、触っただけで付け根から裂けて空気が漏れることもあります。
このケースでは、空気圧を調整しようとした時に気づくことが多く、急に「シューッ」と音がして焦る方も少なくありません。
タイヤ自体にダメージがなければバルブだけの交換で済むので、大きな出費にはなりませんが、
1本で起きている場合、他のバルブも同じように劣化しているケースがほとんどです。
そのため、1本でも劣化が確認されたら、ついでに4本すべてのバルブを交換するのがおすすめです。
また、タイヤを新品に交換する際には、このゴムバルブも一緒に交換するのが一般的ですが、まれに交換されていないことも。
タイヤ価格の値切り交渉や無料工賃サービスを重視しすぎると、こうした“見えない部分”でコスト削減されている可能性があります。
だからこそ、信頼できる業者さんに正規の料金で依頼することが、結果的に安全かつお得になる場合も多いです。
空気圧不足や経年劣化によるバースト
パンクの中でも、もっとも大きな被害につながるのが「バースト(破裂)」です。
主な原因は、空気圧不足のまま走行することや、タイヤの経年劣化によるひび割れなどが挙げられます。
ここで注意してほしいのは、前述のパンク原因(異物の刺さり、スローパンク、バルブの劣化)に気づかないまま高速道路を走行してしまうケースです。
そのまま走り続けると、空気圧が著しく低下し、タイヤ内部の構造に負荷がかかって突然のバーストを引き起こす危険があります。
バーストはハンドル操作が効かなくなり、最悪の場合は大事故にもつながりかねません。
日常的な点検と、少しの違和感に気づく「意識」が、重大トラブルを防ぎます。
バーストの詳しい解説記事はこちら
空気圧不足によるバースト記事はこちら
【体験談】私も2度パンクを経験しました
実は私自身も、過去に2度のパンクを経験しています。
1度目:免許取りたてで「カツカツ音」に気づいたとき
まだ免許を取ったばかりの頃、車を走らせていると、
「カツ‥カツ‥」と、フロントから普段聞きなれない音が聞こえてきました。
最初は気のせいかと思ったのですが、
どうも自分の車から出ている音のようだったので、近くの駐車場で車を停めて確認すると…
なんと、直径1cmほどのボルトがタイヤにグサッと刺さっていたんです。
幸い、近くにガソリンスタンドがあったので、すぐに駆け込み修理してもらい事なきを得ました。
2度目:雪の夜、高速道路で起きた危機
2度目は、ウィンタースポーツにハマっていた時期。
新品のスタッドレスタイヤに履き替えたばかりで、友人3人とスノーボードの帰りに高速道路を走っていたときのことです。
その日は夜で雪も降り、視界は悪い状況。
走行車線を走っていたとき、前を走る車が突然急ハンドルで車線変更。
「何かある?」と思った瞬間、目の前に木の板のようなものが落ちていて、避けきれずにそのまま踏んでしまいました。
その後30分ほど走行していると、なんとなくハンドルが右に取られる感じが…。
「これはおかしい」と思い、真っすぐ走ろうとしても右へ流れてしまいます。
不安になってPAに避難して確認すると、やはり右前のタイヤがパンクしていました。
タイヤはすでに変形してゴムが焼けたような臭いを発しており、
このまま走っていたらバーストしていてもおかしくない状況でした。
その場で車載ジャッキを使ってスペアタイヤに交換し、ゆっくり安全運転で帰宅。おかげでバーストすることもなく、大事に至らずに済みました。
まとめ
パンクはある日突然やってきます。
でも、どちらのケースも**“違和感”に気づいてすぐ行動したことで、大事には至りませんでした**。
小さな異音やハンドルの違和感も、「気のせい」で済まさず、すぐに確認してみてください。
それがあなたと家族を守る“第一歩”になります。
もちろん、新品のスタッドレスタイヤが1本お釈迦になってしまったのは正直ショックでした。
ですが、バーストを免れ、自分も友人も無事に帰れたことが、なによりの救いだったと思っています。
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